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男女共同参画委員会

2011/09/14/ 更新

岩手県陸前高田市支援・現地活動報告①

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1. 活動の概要

【活動の目的】東日本大震災の被災地を訪れ、女性の視点や現場の視点から今後の防災対策を見直すための教訓を伺うとともに、被災地での支援活動を通して災害への理解を深め、今後の各自治体での防災対策充実に向けた活動に資する。

【日  程】 2011 年 8 月 28 日(日)~ 29 日(月)
【行  程】 28 日:東京⇒盛岡(岩手県男女共同参画センター、もりおか女性センター)⇒一関
29 日:一関⇒陸前高田市(支援活動ほか)⇒一関⇒東京
【参加者】 33 人(男女共同参画委員会メンバー及び事務所スタッフ、党員、連合東京男女平等局メンバー)

2. 調査・支援内容

【 28 日① 岩手県男女共同参画センター  盛岡市】 

野崎智恵子・岩手県男女共同参画センター長からお話を伺った。

・ センターがある複合施設「アイーナ」は震災直後から3月末まで、避難所として約 1,000 人を受け入れるとともに、「相談」「安否情報」「職員によるボランティア」「復興に向けた事業」「講演会等への参加」の5つの観点から関わってきた。
・ 震災に関する相談は、 3 月~ 7 月までで 36 件。当初は物資不足や家族の所在などの相談が寄せられたが、次第に、雇用問題、家族関係、仮設住宅への不満などの内容に変わっていった。震災やそれに伴う解雇を背景とした DV を伺わせるケースもあったという。
・ 相談を待っているだけでは不十分。ボランティアの人たちと一緒に編み物をしているうちに、被災した女性たちが悩みごとを話し始めるなどの例もあり、どこから切り込んで、どこから始めるのかが大切。
・ 相談の中には、「立ち上がろう」という思いの萌芽も見える。センターとしても、久慈で女性起業セミナーを実施するなど、業務を通して支援していく。
・ 震災直後は盛岡市も停電し、被災地の状況がまったく分からなかった。男女共同参画サポーター養成講座の卒業生たちのネットワークを通じて、現地の情報が寄せられたのが、大変役立った。また多くの個人的にボランティアで動いた職員からも情報を入手した。
・ 避難所では、「下着がほしい」などの要望や意見を女性が口に出しづらい雰囲気があった。避難所リーダーに女性がいると、要望しやすかったようだ。
・ DV 被害で隠れて住んでいた母子が震災によって居所を知られ、 DV 被害が再燃したケースもある。 DV は、加害者側も悩んでいるケースもあるため、男性相談員も配置した。
・ 県の震災津波復興委員会メンバーには当初、女性の委員が皆無だった。 2 回目からは 2 人加わった。

【 28 日② もりおか女性センター  盛岡市】

田端八重子・同センター長からお話を伺った。
同センターは、 NPO 法人参画プランニング・いわてが指定管理者として盛岡市から指定を受け、民間の立場で運営をしている。

・ センターでは、物資等の支援に加え、内閣府等の予算で被災地における女性の悩み・暴力の無料相談電話を開設(継続中)。 8 月 26 日までに 142 件の相談を受けた。内容は家族関係、財産分与、将来への不安、 DV 、仕事、 PTSD など。
・ 地元商店での購買と女性の就労支援のため、厚労省の「被災地女性自立のためのデリバリーケアプロジェクト」を実施。
・ 「被災」という非日常状態で、性別役割分業意識が強化された。避難所では、授乳室や仕切り等の要望が「わがまま」と聞き入れられず、女性の体や健康は後回し。男性は瓦礫撤去の仕事(有給)、女性は避難所の掃除や 3 度の食事の準備(無給)が当たり前のように割り当てられ、不満は口に出せなかった。「避難所は一家」「家族の絆」という言葉の裏に、コミュニティの抑圧がある。
・ 避難所での性暴力は、犯人逮捕に至ったケースもあるが、警察への届出がないものがほとんどとみられている(阪神大震災の際にも、 10 年以上たってから、少しずつ明らかになってきた)。 DV は避難所、仮設住宅でも起きている。ボランティアによる仮設住宅訪問も女性の場合、複数でないと危険。
・ 支援金や一時金は世帯主に支給されるため、それをギャンブルに費やして、家族が困窮している世帯もある。せめて世帯単位でなく個人単位での支給に制度を見直せないか。
・ 認定避難所と非認定避難所への支援の格差が長期にわたって解消されなかった。自治体は、早急に認定する仕組みを作るべき。
・避難所では、思春期の子どもたちへの対応もなされず、震災という非日常の中で問題行動、特に性にまつわる問題が起こりがちだった。
・ 発達障害等の障害のある子どもたちへの対応も避難所ではできなかった。
・ 被災地の回復とは、マンパワーの回復。今後、センターでは女性の経済的自立に向けて、仕事おこしに努めていく。

このあと、同センター内で、東京都被災地支援岩手県事務所の大田哲郎部長より、岩手県の被災状況と都の支援の概況について伺った。

・ 震災による避難者は、 3 月 14 日時点で県内避難所 400 か所、約 54,000 人いたが、県内避難所は 8 月末までになくなる。
・ 応急仮設住宅は 13,983 戸で、完成率 100 %。うち約 1,400 戸が空室となっており、逆に当初 200 戸と見込んでいた民間借り上げ住宅は 3,867 戸に上る。
・ 東京都から岩手県には、人的・物的支援を続けている。陸前高田市では、当初は自活型で、瓦礫撤去や物資仕訳、避難所運営などに当たった。現在は地元の強い要請で、子どものこころのケアのために児童精神科医のチームも派遣している。大槌町、宮古市にはそれぞれ、学校支援職員、保健師チームを派遣。このほか被災地支援岩手県事務所を設置、岩手県庁へも事務職員・技術職員を長期派遣している。
・ 物的支援としては、発災当初は県庁と連携しながらアルファ米や粉ミルクなどの日用品、簡易風呂など提供。その後は各自治体のニーズに応じ、バス車両、下水道局車両の譲渡、選挙用資材の貸与などしている。
・ 岩手県では平成 30 年度までの復興基本計画を策定。被災状況に応じた新たな街の基盤づくり、雇用、医療・福祉の再構築、水産業の復興などさまざまな課題が横たわっている。

【 28 日③ 一関市】

バスにて、一関市内のミーティング会場である「蔵元レストラン世嬉の一」に移動。
まず、大和田正・陸前高田市総務部防災対策室長から、被災直後の同市の状況を伺った。

・ 当時、大和田室長は市民環境課に所属。発災直後に、災害時の担当である広田地区に向かう。到着直後に津波が来て、広田地区が孤立状態となった。担当地区に移動途中に被災した職員も多く、市職員約 300 人中、 68 人が亡くなった。
・ 地区本部に指定していたコミュニティセンターが被災していたため、急遽、小学校を地区本部とした。一時は 1,000 人以上が体育館等に避難。地元の市議会議員等と協力して、プロパンガス・飲料水の確保に当たる。校舎の1階は高齢者の避難場所とする、断水のため校舎内のトイレは女性のみとするなどのルールを決める。
・ 翌日から部屋ごとにリーダーを決め、消防団を通じて意見をあげる仕組みとする。治安への不安から、地区の防犯隊にお願いして夜警に回ってもらった。飲酒してからんでくる住民もおり、秩序の維持に苦労した。 4 日目に市とのルートができ、ようやく物資が入ってくるようになった。
・ 一週間後に市の本部に戻る。市役所は被災し、給食センターで 2 ヶ月間、ごみ処理の再稼働や火葬場の復旧などの業務に、ほとんど不眠不休であたった。支援物資の提供や協力の申し出の電話はたくさんかかってきたが、対応するのは一人だけ。何トンという支援物資の荷降ろしも一人でせざるを得ない。ぜひクレーン付きの車で来てほしかった。
・ 他の自治体からの支援では、現地である陸前高田の職員に負担をかけない形での支援をしてくれた自治体はありがたかった。
・ 瓦礫の処理は当初、 1 次仮置きまでは県、2次、最終は市という案が示されたが、地元業者活用の観点から、 1 次を市、 2 次と最終は県とした。重機が足りず、当初は撤去が進まなかったが、今では約 8 割を終えている。今後は 2 次処分が必要だが、県の動きは遅い。瓦礫撤去では、市役所など公的施設が残っているが、市の予算での処理はできず、宙に浮いた状態となっている。

次に、同会場で、陸前高田市で被災した老舗の醤油・味噌醸造業、八木澤商店の河野和義会長から、被災時の DVD 映像を交えてお話を伺った。
・ 江戸時代から続く 200 年の歴史が、津波で 30 分で無くなった。土蔵は海 水に溶けた。さすがに再興はできないと思いながら、 200 年の御礼として、避難所の必要物資を聞いて届ける活動をスタート。解雇と失業の嵐が吹き荒れる陸前高田で 4 月 1 日、息子を社長に昇格させ、会社の再建を宣言した。 40 人の社員は解雇せず、内定を出していた新入社員 2 人も採用。「今後は、陸前高田市全体の復興に向けて、縁の下の力持ちとして働きたい」という。

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