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男女共同参画委員会

2011/09/14/ 更新

岩手県陸前高田市支援・現地活動報告②

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【 29 日① 陸前高田市での支援活動】

早朝に一関市内を経ち、バスで陸前高田市災害ボランティアセンターに向かった。車中では、旅行会社のコーディネーターより、ボランティアの心得、被災地各地の状況の違いなどについて伺った。このコーディネーターは、被災地支援バスプランの実施に企画当初から関わっており、自身も 3 県の被災地に約 50 回、足を運んでいるとのことで、被災した各地域の状況などについて貴重な示唆を得ることができた。

・ ボランティアの 3 原則は「自己完結」「自己責任」「被災地に迷惑をかけない」。「自己完結」は、物資調達等を現地に頼ることなく、自前ですべて準備しておくこと。「自己責任」は、被災地では余震なども多く万一の際には自分の判断で安全を確保すること。「被災地に迷惑をかけない」は主に体調管理。特に熱中症やけがには気をつけてほしい、とのことだった。
・ 震災後、ボランティアの受け入れに消極的な自治体も多かった。受け入れ態勢が組めないことのほか、被災者が要望を口に出さない、ボランティアの言動が被災者の心をさらに傷つける可能性もある―といったことが背景にあった。現在、各自治体でボランティアセンターを立ち上げているが、スタッフのほとんどは外部からのボランティア。センターは 8 月末で閉鎖するところが多く、その後は団体でのボランティア受け入れはしない自治体も多い。
・ ボランティアセンターには多くの団体が訪れており、マッチングや移動時間も含め、到着から活動開始までに数時間かかることも少なくない。

ボランティアセンターには9時前に到着。 1時間後、農地の草刈り作業が割り当てられた。ボランティアセンターの職員から、以下の諸注意等を伺った。

・ どんな活動も、依頼主の方々の生活再建のための大切な一歩となること。
・ けがや熱中症には、くれぐれも気をつけてほしい。活動される皆さんが怪我無く元気に帰っていただくことが地元の皆さんの気持ちでもあり、無理せずに活動してほしい。
・ 作業量を追求するのでなく、作業を通して陸前高田の現状をしっかりと感じ取ってほしい。そして、東京に帰って周囲の人たちに伝えてほしい。被災地の住民が今も辛い思いを抱えながら毎日を過ごしていることを忘れないでほしい。
・ ボランティアの皆さんにはとても感謝している。ただ、作業の依頼主がボランティアにお礼を言いに出てくるとは限らない。被災して、今も放心状態の人たちも大勢いる。理解してほしい。

作業現場となる広田地区まで、バスで移動する。車窓から見ると、市街地であったであろう所の道路の両脇に、瓦礫が積み上げられ続いている。市役所や学校、警察署、消防署、病院、市民会館、図書館、下水処理場などの施設も全壊していた。駅も破壊され、壊れたままの線路が残っている。橋や道路も破壊されていた。

目的地に到着すると、海岸を見下ろす緩やかな傾斜地にある農地だった。周辺の電柱はすべて新しくなっている。全壊した建物もあるが、その少し上には、被害が見られない家屋もある。海岸沿いの堤防は砕かれて、無残にコンクリート塊となっている。
事前に言われていた通り、各自肌の露出を控え、防災服や長袖・長ズボン姿で、帽子を着用し、長靴や安全靴、踏み抜き防止インソール、防塵マスク、厚手のゴム手袋といった重装備で行った。
メンバーを 3 班に分け、それぞれ班長の時間管理の下、鎌やシャベル等での草刈り・草抜きに当たった。大きな瓦礫は片付けられ、一見すると雑草が伸び放題になった普通の土地に見える。しかし地面はところどころぬかるみ、泥には大量の尖った石や木片、貝殻、スプーンなどが混じり、ここも津波に襲われたことがわかる。
被災した方は、元のように田んぼとして使用したいと切に願っているとのことだった。メンバー全員、その思いに応えるべく作業にあたった。
鎌を使い慣れない参加者も多く、刈るだけではすぐに伸びてしまうであろうことから、根元からの草抜きを中心に作業。この日の最高気温は 29 度とのことだが、日蔭のない農地で日差しを浴びると、すぐに汗が出てくる。しっかりと根を張った雑草は、ぬかるんだ泥をつかんで、ひと株を抜くだけでも一苦労。
熱中症対策のため、 20 分作業して 10 分休憩というペースで行い、途中、昼食休憩もはさんで、午後 2 時まで続けた。
与えられた場所の 3 分の 1 程度は終えられた。
しかし、草を刈ってからも、この地を再び農業に使うには、まだ膨大な作業が必要だと思われる。抜いた草を土嚢袋に詰め、現地を離れた。

【 29 日② 高田松原を守る会】

支援活動後、バスの車中で、高田松原を守る会の鈴木善久会長より、会の活動についてお話を伺った。

・ 高田松原は、江戸時代から続く防潮林であり、 7 万本の松が並ぶ景勝地だった。高田松原を守る会は、この松林の保全を目指 す市民ボランティア団体として平成 18 年に発足した。
・ 今回の震災で松林は流されたが、奇跡的に 1 本だけが残った。この「奇跡の一本松」を復興に向けたシンボルとし、活性剤の散布など保護活動をしている。また穂木の接ぎ木も試み、 4 本が活着した。さらに、一年前に拾ったという市民から高田松原の松ぼっくりの提供を受け、種子から育苗を試みている。いずれは高田松原を復活させるという夢を、多くの方の力を得て実現させていきたい。
・ 市街地の瓦礫は撤去が進み、残っているのは市役所や学校など公共施設だった建物のみ。公共施設の撤去費用には国の補助がなく、手つかずのままとなっている。何とか支援してもらえるよう働きかけてほしい。

3. まとめ

今回の視察・支援を通して、被災後に女性が直面した状況について、さまざまな課題を聞くことができた。震災後の避難所生活、仮設住宅生活の中で、いとも簡単に性的役割分業の圧力が顕在化し、女性が日常生活でも経済的にも安全面でも、不利な立場な立場に引き戻されたことが、男女共同参画に関わる 2 つのセンターの長から同時に語られたことは印象的だった。
非常時におけるこうした事態を防ぐためには、各自治体の防災計画策定などの場に女性が参画するとともに、避難所や仮設住宅の運営リーダーに女性が必ず入ることなどをあらかじめ計画に明示しておくなどの工夫が必要ではないか。さらに、性別に配慮した避難所の設計、女性や子どもが性被害に遭わないような運営上の配慮、女性・乳幼児向け支援物資の備蓄の充実、災害ストレスに伴う DV 増加への対策など、各自治体に提言していきたい。
陸前高田市の防災対策室長からお話を伺えたことも大変貴重だった。避難所運営の困難さや起こりうるトラブル等を可能な限り把握し備えておくことは、自治体の防災対策に欠かせない。今回のお話をそれぞれの自治体に持ち帰り、防災計画の充実に反映させていきたい。
また、今回は被災地での支援活動も実施した。津波により壊滅的な被害を受けた陸前高田市に赴き、その被害と復旧の現場に身を置いたこと、そこで支援活動に汗を流したことは、参加者各人にとって貴重な経験となった。作業の成果そのものは、現地が復旧復興のために要する膨大なステップの中では本当に微々たるものだろう。けれども、被災地に対して各参加者が思いを深め、それぞれの立場で今後の行動につなげる一つのきっかけとしていきたい。

最後に、ご多忙の中、今回の支援・調査活動に対して示唆に富む講義をして下さったすべての方々及び陸前高田市ボランティアセンターの方々に、改めて感謝の意を表します。

(文責:都連男女共同参画委員会事務局次長 阿部祐美子品川区議会議員)

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